英単語が増える！語源イメージ (24) PROJECTOR ： 映像を「前に」「投げかけます」

24回　今回のキーワードは PROJECTOR です。

家庭でのホームシアターや職場でのプレゼンテーションにプロジェクターを使うのは、かなり一般的になってきましたね。この　projector 「プロジェクター、投射機」は、pro [前に] + ject　[投げる」 で出来た言葉です。映像をスクリーンなど前に 「投げかけて」 投射しますからね。

ject はラテン語　jacere の過去分詞形 -jectum を元にしています。 ject を含む大切な言葉はたくさんあります。 project もro [前に] + ject　[投げる」で、様々な 「計画、工事」の意味で使われますね。

CDやDVDを機械から取り出す言葉 eject も e [外へ] + ject [投げ出す] で「取り出す」となりますが、この eject には「緊急脱出させる、追い出す、(液体や煙を）噴出させる」という意味もあります。 reject は「拒絶する」ですが　re [後ろ] + ject [投げる] で構成されていますね。

object　は　ob [前に] + ject [投げる] で「目標、物体」の意味になります。文法用語では「目的語」ですね。名詞の　objection は接頭辞の意味が名詞とは異なり、ob [反対して=against] + ject　[投げる] + ion [名詞語尾]で、「意義、反対（意見）」となります。I have no objection. 「異存ありません。」

subject は sub [下に] + ject [投げる] で [下に置かれる、下に置かれる者] を示します。したがって、「臣下、被験者」という意味が基本です。 be subject to は「～に従属する」 として使われます。　

subject はまた、「主語、主題、科目」の意味で使われますが、話を進めるため話題を [下において」始めるからこの意味で使われるのです。形容詞 subjective は「主観的な」。objective は「客観的な」。またobjective は名詞で「目標、動機、方針」という意味も持ちます。

inject は　in [中に] + ject [投げる] から、「注入する」。そして名詞の  injection は「注射」となります。adjective 「形容詞」は ad [付加する] + ject [投げる] + ive [形容詞語尾] で、名詞に意味を付け加える語と言うわけです。

因みに、jet plane 「ジェット機」も仲間の言葉です。ject 同様、ラテン語 jacere に由来する中期フランス語 jeter が元になっています。jeter は [投げる] を意味します。 jet は動詞で「噴出する」、名詞で「噴流、ジェット機」となります。